シーサケット便り -日本語教師奮闘録- vol.12

卒業式

大学で最も華やかなのが卒業式だと言われています。

一般的に、毎年、10月末に行われるのですが、地方の当大学のようなあまり大きくない大学は、近隣の県の大学を纏めて本チャンが、王室のご列席の下行われ、王室ご列席者から卒業生一人一人に卒業証明書が渡されます。チュラロンコン、タマサート等の有名大学の卒業式はTVで放映されるようです

そして各大学でのプレ卒業式が、この大学でも執り行われ、その予行演習を含め、大学は約1週間授業が休みになり、我々、下々の教師は、式に出席する必要がなく、自宅待機です。

その卒業式当日、大学は、家族の車と人、卒業生の高校の後輩等の、卒業式グッズ(花束、何故かぬいぐるみ等)を売る業者で埋め尽くされます。家族にとっても、家計をやりくりして子供たちを卒業させた喜び、村人への誇りがそうさせるのでしょうか、用意された飾りの前で、卒業式グッズを胸に抱いた我が子と家族一緒で写真を撮る風景が、あちこちに見られます。この卒業式の写真が、タイ人の家を訪問すると飾られているのをよく見ます。

また、同じ高校の下級生でしょうか、練習してきた掛け声、踊りなどで先輩をお祝いし、式を盛り上げます。

 

卒業した後、学生達は、世間の荒波にもまれながら、しっかりとタイ国の発展に寄与してくれるのでしょうが、楽しそうに家族、友人たちと写真を撮り合っている学生を見ると、体に気をつけ、自分の進む道を見極めてくれることを祈りました。

 

また、現在の日本語学科に在籍している約70名の1~3年の学生達が、一人の落伍者も無く、卒業でき、習った日本語を生かして日・タイ友好を広めてくれることを念じました。

 

昨日、2年生に確認しました。この大学を卒業したら何になりたいか?殆どが日本語の先生になりたいとのこと。嬉しいやら、心配するやら・・・

(日本タイ教育交流協会 理事 廣瀬正和)

 

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